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上潮
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あげしお
ふりがな文庫
“
上潮
(
あげしお
)” の例文
止せば
宜
(
い
)
いのに、
上潮
(
あげしお
)
ばなで船がガッシリ岸へ着いて居りまするから、仙太は身軽にひらりと岸へ飛び上り、
彼
(
か
)
の頭巾を
冠
(
かぶ
)
った侍の
後
(
うしろ
)
へ廻る
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
折柄
(
おりから
)
の
上潮
(
あげしお
)
に、
漫々
(
まんまん
)
たる
秋
(
あき
)
の
水
(
みず
)
をたたえた
隅田川
(
すみだがわ
)
は、
眼
(
め
)
のゆく
限
(
かぎ
)
り、
遠
(
とお
)
く
筑波山
(
つくばやま
)
の
麓
(
ふもと
)
まで
続
(
つづ
)
くかと
思
(
おも
)
われるまでに
澄渡
(
すみわた
)
って、
綾瀬
(
あやせ
)
から千
住
(
じゅ
)
を
指
(
さ
)
して
遡
(
さかのぼ
)
る
真帆方帆
(
まほかたほ
)
が
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
やむをえず河岸へ出たものだ。ところがちょうど
引汐時
(
ひきしおどき
)
であったから、それへ荷物をウーンと出したものだ。すると、また
上潮
(
あげしお
)
になって来て、荷物は浮いて流れ出す。
幕末維新懐古談:15 焼け跡の身惨なはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
夏の下町の
風情
(
ふぜい
)
は大川から、夕風が
上潮
(
あげしお
)
と一緒に押上げてくる。洗髪、
素足
(
すあし
)
、
盆提灯
(
ぼんちょうちん
)
、
涼台
(
すずみだい
)
、
桜湯
(
さくらゆ
)
——お邸方や
大店
(
おおだな
)
の歴々には味えない町つづきの、星空の下での懇親会だ。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
人が生れるのは
上潮
(
あげしお
)
の時だ、そういうことまで思い出された。
幻の彼方
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
潮
常用漢字
小6
部首:⽔
15画
“上”で始まる語句
上
上手
上下
上方
上海
上衣
上野
上総
上人
上﨟