“上使”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうし60.0%
じやうし40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのある人から床の間の講釈を聞いて、あれは上段のの変化したもので、上使じょうしが坐わる所だと悟って以来決して床の間へは寄りつかない男である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
和蘭陀風オランダふうの遠近法はこの時既に浮世絵に応用せられ天井とふすまの遠くなるに従ひて狭く小さく一点に集り行くさま、今日こんにち吾人が劇場にて弁慶べんけい上使じょうしまたは妹脊山いもせやまやかた書割かきわりを見るに似たり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
上使じやうしを斬りたるとがによつて、改めて今鬼界きかいしま流人るにんとなれば、かみ慈悲の筋も立ち、上使の落度おちどいささかなし。」この英雄的な俊寛は、成経康頼等の乗船をすすめながら
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かべ懸置かけおき最早手筈は宜と越前守みすの間へ來りて控居ひかへゐる然る所へ伊豆守殿の使者ししや來り申述けるは今日伊豆守當御役宅たうおやくたくへ參りて元服げんぷく奉るべきの所今日佐竹左京太夫さきやうたいふ殿江戸着にて伊豆守上使じやうしに參り今日は御規式おぎしきの御間に合兼あひかね候由何共おそれ入奉り候へ共明日巳の刻に越前役宅やくたくへ入せられ候樣願上奉ると有ければ越前守には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)