“ゆづる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
弓弦64.3%
19.0%
弓絃7.1%
由豆流4.8%
諭鶴2.4%
2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
弓弦ゆづるは其の張らるゝに於てを飛ばすのである。弛めば則ち箭の飛ぶや力無く、愈〻弛めば則ち弓箭の功倶に廢するのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
主人公の心の苦悶くもんに對する作者の感情輸入アインヒウルングふかさは、張り切つたゆづるのやうに緊張きんぢやうした表現へうげんと相俟つて、作の缺點けつてんかんじる前に、それに對して感嘆かんたんしてしまひます。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
匈奴きょうどこの国にこうした時、王、金銀異色の大鼠を祭ると、敵兵の鞍から甲冑から弓絃ゆづるまで、ひもや糸をことごとく鼠群が噛み断ったので、匈奴軍詮術せんすべを知らず大敗した、王
二月十三日に蘭軒は岸本由豆流ゆづるの向島の別荘に招かれた。其日は薄曇の日であつた。三絶句の其一に「不妨鳩語頻呼雨、恰是軽陰宜看梅」の句がある。蘭軒は途中百花園に立ち寄つて梅を看た。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「おツ母さん。」姉娘の富美子が弟を從へて縁がはをばた/\驅けて來て、諭鶴ゆづるさんが何かお呉れツて。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「あなた、諭鶴ゆづるが行けませんから、叱つて下さい」とおめきながら、障子をばたりと明けた。お鳥のゐるのを見て俄かに荒々しい調子をやはらげて、「清水さんがゐたんですか?」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
きよしさんのうちゆづるさんにも頼んで一緒に行つて貰つたのです。麹町の通りであがなはれたまりしげるの手へ渡されたのです。しげるは嬉しさに元園町もとぞのちやうの辺りではまりを上へ放り上げながら歩いて居たのです。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)