諭鶴ゆづる)” の例文
「おツ母さん。」姉娘の富美子が弟を從へて縁がはをばた/\驅けて來て、諭鶴ゆづるさんが何かお呉れツて。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「あなた、諭鶴ゆづるが行けませんから、叱つて下さい」とおめきながら、障子をばたりと明けた。お鳥のゐるのを見て俄かに荒々しい調子をやはらげて、「清水さんがゐたんですか?」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)