“ゆうはん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夕飯85.1%
雄藩6.4%
夕餐4.3%
夕餉2.1%
有半2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕飯ゆうはんのあとは、お祖父じいさん、お祖母ばあさん、少年しょうねんの三にんが、いろりのはたでえだ松葉まつばをたき、毎晩まいばんのようにたのしくおはなしをしました。
おかまの唄 (新字新仮名) / 小川未明(著)
爾来、前田家は北国の雄藩ゆうはんとして、後、数世紀にわたる治民と繁栄をこの時に約した。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夕餐ゆうはんの煙は古い屋根や新しい板屋根から立ち登った。鍬を肩に掛けた農夫の群は、丁度一日の労働を終って、私達の側を通り過ぎた。それを眺めて、私は額に汗する人々の生活を思いやった。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鳥もさえずりにき、風もまどろむおやつの時にも、母様はなおやめずに針を動かしておいでだった。日が暮れてお夕餉ゆうはんが済んでもなお母様は、黄色い洋燈ランプの光のしたに針を動かしておいでだった。
少年・春 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
この一年有半ゆうはん歳月さいげつに、そなたはいまの世相せそうをよくながめたであろう。どうであった戦国の浮世うきよは。わけても百姓ひゃくしょう町人ちょうにん——いやそれよりもっと貧しいたみたちのくるしみはどうであろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)