“もつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勿怪66.7%
勿化11.1%
没怪11.1%
物化11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
祇園の空を飛んだ若い飛行将校よ、あの折シヨペンハウエルが万亭まんていの二階で流連ゐつゞけをしてゐなかつたのは君に取つて勿怪もつけ幸福しあはせであつた。
落せしかば誠に勿化もつけの幸ひなりと悦びながら足を早めてはしる程にやがて鈴ヶ森へぞ指懸さしかゝりける斯る所に並木なみきの蔭より中形ちうがた縮緬ちりめんの小袖のすそたか端折はしをり黒繻子くろじゆすおびにてかたむす緋縮緬ひぢりめんたすきかけ貞宗さだむね短刀たんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
木樵躰きこりていくだん老爺ぢゞいは、没怪もつけかほして
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その場より貫一の失踪しつそうせしは、鴫沢一家しぎさわいつけの為に物化もつけ邪魔払じやまばらひたりしには疑無うたがひなかりけれど、家内かないこぞりてさすがに騒動しき。その父よりも母よりも宮は更に切なる誠をめて心痛せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)