“ほゝづき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酸漿54.5%
鬼灯36.4%
酸醤9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盂蘭盆うらぼんが来たので、子供が酸漿ほゝづきを買つて来た。と、不意に、垣根に添ひ井戸端に添つてその赤い酸漿の無数に熟してゐるシインが浮んだ。老いた女がそれを手で採つてゐる……。
谷合の碧い空 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
葭簀よしずを張りまわした軒並びに鬼灯ほゝづき提燈が下がつて、サイダーの瓶の硝子や掻きかけの氷の上にその灯の色をうつしてゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
はたけすみ堤燈ちやうちんをぶらさげたやうな酸醤ほゝづきが、とうさんに酸醤ほゝづきれまして、そのしんしてしまつてから、ふるふでぢくいて御覽ごらんをしへてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その受口うけくちたまのやうにふくらめた酸醤ほゝづきをのせ、したからきましたら、かる酸醤ほゝづきがくる/\とひあがりました。そして朝顏あさがほなりのくだうへ面白おもしろいやうにちてました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)