“ほおずき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酸漿74.5%
鬼灯19.1%
鬼燈2.1%
海漿2.1%
王母珠2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがていとまを告げた医師は、ちょうどそこに酸漿ほおずき提灯を篠竹しのたけの先につけた一群れの行列が、子供や若者に取り巻かれてわいわい通って行くのに会った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
素顔に口紅でうつくしいから、その色にまがうけれども、可愛いは、唇が鳴るのではない。おつたは、皓歯しらは酸漿ほおずきを含んでいる。……
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
本名はイガホオズキ、またオニホオズキともいうそうで、皆もよく知っている酸漿ほおずきとともに、茄子科なすかに属する草なのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
番「えゝ鬼灯ほおずきなどは植えんように致してございます」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「こんど又できるんだ。こまった。鬼灯ほおずきの根でも飲まそうかと思うんだ。」
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ああ、そこの蜻蛉とんぼ鬼灯ほおずきたち、小児こどもに持たして後ほどに返しましょう。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大きな鬼燈ほおずきみたいな頭が、武蔵の側を勢いよくよろけて、伝七郎の方へ泳いで行った。その歩いて行った死骸につづいて、武蔵の体も咄嗟に——敵の胸を蹴飛ばしたかと思われるほど高く跳んでいた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わっ……とさけぶ間に、その燕尾の如く刎ね返った切ッ先にあたって、御池十郎左衛門の顔は、破れた鬼燈ほおずきのように染まった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
腐った海漿ほおずきのような五燭燈でストーヴを囲んでいるお互の、後に落ちている影が色々にもつれて、組合った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
平常つねから可愛らしきあから顔を一層みずみずと、実のった丹波王母珠ほおずきほど紅うして、罪もなき高笑いやら相手もなしの空示威からりきみ、朋輩の誰の噂彼の噂
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)