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酸漿
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ほゝづき
ふりがな文庫
“
酸漿
(
ほゝづき
)” の例文
厚い、大きな唇の、寧ろ鼻よりも前へ突き出て、
酸漿
(
ほゝづき
)
を
啣
(
か
)
んでゐるやうに結ばれてゐるのは、今しがた酒を飮んだばかりで、おくびの出るのを我慢してゞもゐるのであらう。
二月堂の夕
(旧字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
盂蘭盆
(
うらぼん
)
が来たので、子供が
酸漿
(
ほゝづき
)
を買つて来た。と、不意に、垣根に添ひ井戸端に添つてその赤い酸漿の無数に熟してゐるシインが浮んだ。老いた女がそれを手で採つてゐる……。
谷合の碧い空
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
十五六の小癪なるが
酸漿
(
ほゝづき
)
ふくんで此
姿
(
なり
)
はと目をふさぐ人もあるべし、所がら是非もなや、昨日河岸店に何紫の源氏名耳に殘れど、けふは地廻りの吉と手馴れぬ燒鳥の夜店を出して
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さうして
其
(
その
)
揷入
(
さうにふ
)
した
酸漿
(
ほゝづき
)
の
根
(
ね
)
が
知覺
(
ちかく
)
のないまでに
輕微
(
けいび
)
な
創傷
(
さうしやう
)
を
粘膜
(
ねんまく
)
に
與
(
あた
)
へて
其處
(
そこ
)
に
黴菌
(
ばいきん
)
を
移植
(
いしよく
)
したのであつたらうか、それとも
毎日
(
まいにち
)
煙
(
けぶり
)
の
如
(
ごと
)
く
浴
(
あび
)
せ
掛
(
か
)
けた
埃
(
ほこり
)
から
來
(
き
)
たのであつたらうか
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
胡瓜の馬に乗つて、赤い
酸漿
(
ほゝづき
)
の提灯をさげて遠い世界から帰つて来るであらうお精霊たちは、たとへばお伽噺の世界の人にも似てゐる。けれども誰一人故郷の家に帰つて来るお精霊を疑ふ者はない。
八月の星座
(新字旧仮名)
/
吉田絃二郎
(著)
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お房は、
所故
(
わざ
)
とケロリとした顏をして、
酸漿
(
ほゝづき
)
を
鳴
(
な
)
らしてゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
“酸漿”の意味
《名詞》
(サンショウ、熟字訓:ほおずき) ほおずき。
(サンショウ) かたばみ。
(出典:Wiktionary)
“酸漿(ホオズキ)”の解説
ホオズキ(鬼灯、鬼燈、酸漿)は、ナス科ホオズキ属の一年草または多年草。またはその果実。カガチ、ヌカヅキともいう。丹波ホオズキなどともよばれる。
(出典:Wikipedia)
酸
常用漢字
小5
部首:⾣
14画
漿
漢検1級
部首:⽔
15画
“酸漿”で始まる語句
酸漿提灯
酸漿屋
酸漿市
酸漿色
酸漿提燈