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ふはく
派手も明るさも、平家の人々が
纏った
浮薄とはちがう。
繊弱ではない。いたずらに
贅でもない。
廿歳といふも
今の
間なるを、
盛りすぎては
花も
甲斐なし、
適當の
聟君おむかへ申し
度ものと、一
意專心主おもふ
外なにも
無し、
主人大事の
心に
比らべて
世上の
人の
浮薄浮佻
白猿の
余光で
抱一不白などの
許へも
立入るやうになり、
香茶活花まで器用で
間に
合せ、
遂に
此人たちの
引立にて
茶道具屋とまでなり、
口前一つで
諸家に
可愛がられ