“ふきこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吹込57.6%
拭込30.3%
蕗子6.1%
吹溢3.0%
扶貴子3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ハツと呼吸いきく。目口めくち吹込ふきこ粉雪こゆきに、ばツとけて、そのたびに、かぜ反對はんたいはう眞俯向まうつむけにつてふせぐのであります。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
妾宅はあがかまちの二畳を入れて僅か四間よまほどしかない古びた借家しゃくやであるが、拭込ふきこんだ表の格子戸こうしど家内かない障子しょうじ唐紙からかみとは、今の職人の請負うけおい仕事を嫌い、先頃さきごろまだ吉原よしわらの焼けない時分
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
蕗子ふきこが殺されたのは、その晩の僅かな時間のあいだでした……。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
ト眼元と口元に一杯笑いをめてジッと昇の貌を凝視みつめて、さてオホホホと吹溢ふきこぼした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
実子じつこ扶貴子ふきこが、浜子とあまりちがわない年齢で、税所敦子さいしょあつこ——宮中女官かえで内侍ないし——の作詞をい、杵屋正次郎きねやしょうじろう夫妻のふし附け、父団十郎の振附けで踊っている。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)