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ふうてんかんじゃ
室内には
螺旋で
床に
止められた
寐台が
数脚。その
上には
青い
病院服を
着て、
昔風に
頭巾を
被っている
患者等が
坐ったり、
寐たりして、これは
皆瘋癲患者なのである。
新しい
人の
顔は六
号室では
絶えて
見ぬ。
院長アンドレイ、エヒミチは
新な
瘋癲患者はもう
疾くより
入院せしめぬから。また
誰とてこんな
瘋癲者の
室に
参観に
来る
者も
無いから。
防腐法だとか、コッホだとか、パステルだとか
云ったって、
実際においては
世の
中は
少しもこれまでと
変らないでは
無いか、
病気の
数も、
死亡の
数も、
瘋癲患者の
為だと
云って、
舞踏会やら