“ひとこま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一齣58.8%
一小間23.5%
一駒11.8%
人困5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ガラツ八の八五郎は、薫風くんぷうに鼻をふくらませて、明神下の平次の家の、庭先から顎を出しました。いとも長閑のどかな晝下りの一齣ひとこま
一小間ひとこま硝子がらすを張って、小形の仏龕ぶつがん、塔のうつし、その祖師のかたちなどを並べた下に、年紀としごろはまだ若そうだが、額のぬけ上った、そして円顔で、眉の濃い、目の柔和な男が
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そしてここからながめていると、まばゆい灯光を浴びて踊っている人々が、何か影絵のような、映画の一駒ひとこまでもあるような、違った世界をのぞいているような気持がする。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
あれおまへそんなことつてはこまるではないか、すこいそぎのことでもありしはげやうほどにほねつておれ、こんなさびしいところではかはりのくるまるまいではないか、それはおまへ人困ひとこまらせといふもの
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)