“いっしゃく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一尺28.6%
一酌28.6%
一杓21.4%
一勺14.3%
一齣7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
王子が八歳になられた時、ある晩やはりいつものように庭に出て、一人で月を見ていられますと、どこからともなく一人の小さな、頭に矢車草やぐるまそうの花をつけた一尺いっしゃくばかりの人間が出て来ました。
お月様の唄 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
引払ひ候あいだ明後日夕景よりいつもの連中ばかりにていささ新屋しんおく落成のしるしまで一酌いっしゃくいたしたくぞんじ候間御迷惑ごめいわくながら何とぞ御枉駕ごおうがの栄を得たく懇請たてまつり候。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その方角の変った晴がましさは、末造の熱した頭に一杓いっしゃくの冷水を浴せたのである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
舀他一勺亦何妨 それ一勺いっしゃくむになんさまたげん〕
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ここに演じまする一齣いっしゃくの劇曲は、暗い、苦しい一時いっときの鏡中のすがたをばお目にかけるのです。