一杓いっしゃく)” の例文
名利みょうりを思うて煩悶絶間なき心の上に、一杓いっしゃくの冷水を浴びせかけられたような心持がして、一種の涼味を感ずると共に、心の奥より秋の日のような清く温き光が照して
我が子の死 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
その方角の変った晴がましさは、末造の熱した頭に一杓いっしゃくの冷水を浴せたのである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
一杓いっしゃくみず
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)