“ひいさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
姫様91.7%
姫樣8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お連れ致さずともお姫様ひいさまはすぐお殿様のお目の前においで遊ばすのでござります」島太夫はふるえながら手を上げて几帳きちょうかげを指差した。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
お粥腹のお姫様ひいさまを饂飩で口説いて、八頭を見て泣いたって、まるでお精霊様しょうろさまの濡場のようだね。よく、それでも生命いのちがあって帰って来たよ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふつさりとむすんでさげたその姫樣ひいさまおびくはへたり、くちをなめたりして、落着おちついたふうでじやれてゐるのを、附添つきそひが、つとつけて、びツくりして、しつ! といつてひやつた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
平民へいみんかとへばうござんしようかとこたふ、そんなら華族くわぞくわらひながらくに、まあ左樣さうおもふてくだされ、お華族くわぞく姫樣ひいさまづからのおしやく、かたじけなく御受おうけなされとて波々なみ/\とつぐに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)