“ばんじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
万乗37.5%
万丈31.3%
蛮娘6.3%
万状6.3%
万畳6.3%
番匠6.3%
盤上6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またこの不同不二ふどうふじ乾坤けんこん建立こんりゅうし得るの点において、我利私慾がりしよく覊絆きはん掃蕩そうとうするの点において、——千金せんきんの子よりも、万乗ばんじょうの君よりも、あらゆる俗界の寵児ちょうじよりも幸福である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
光秀の胸にり固っていた万丈ばんじょう氷怨ひょうえん雪解ゆきげのごとく解け去ったであろうが、彼をめぐり彼とともに事をなした将士一万余は必ずしも彼と同じような心態ではない。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛮娘ばんじょうの皮膚、みな鳶色とびいろして黒檀こくたんのように光っている。髪をさばき、花を挿し、腰には鳥の羽根や動物のきばを飾っていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛮娘ばんじょうおど
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人様々の顔の相好すまい、おもいおもいの結髪風姿かみかたち聞覩ぶんとあつまる衣香襟影いこうきんえいは紛然雑然として千態万状ばんじょう、ナッカなか以て一々枚挙するにいとまあらずで、それにこの辺は道幅みちはば狭隘せばいので尚お一段と雑沓ざっとうする。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
万畳ばんじょうの雲なす遠山は、対岸の空にあいか紫かのひだを曳き、四川しせんくだりの蓆帆むしろぼや近くの白帆は、悠々、世外の物のようである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今度奥州の平泉に金色堂というものが出来るについて、都から大勢の仏師や番匠ばんじょうやいろいろの職人が下って来る。そのなかに祐慶という名高い仏師がいる。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そうして人間の胸の中に装置された複雑な器械が、時計の針のように、明瞭めいりょういつわりなく、盤上ばんじょうの数字を指しるものだろうかと考えました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)