“ねんね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
赤子33.3%
嬰児22.2%
赤児11.1%
乳母子11.1%
嬰兒11.1%
11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まごかほを見玉はゞさぞかしよろこび給ふらん。さればに候、父翁とつさまはいつぞやきたられしが母人かさまはいまだ赤子ねんねを見給はざるゆゑことさらの喜悦よろこびならん。おそくならば一宿とまりてもよからんか、おまへ宿とまり給へ。
「どうも、嬰児ねんねのように恐がって、取って食われそうに騒ぐんで、」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どうも実に赤児ねんねで、困り切ります、駄々ばかりねまして——でも英語だけは御蔭おかげさまで大変好きな模様で——近頃ではだいぶむずかしいものが読めるそうで
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「糸公か。あいつは、から赤児ねんねだね。しかし兄思いだよ。狐の袖無ちゃんちゃんを縫ってくれたり、なんかしてね。あいつは、あれで裁縫が上手なんだぜ。どうだ肱突ひじつきでもこしらえてもらってやろうか」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然し、孫娘の光子にはそんな懸念は露程つゆほどもないと見え、朝から家を外にの、乳母子ねんねのようなしゃぎ方。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「親分、娘はあの通り嬰兒ねんねだ、——そんな事を訊くのは殺生過ぎはしませんかえ」
「赤い小牛は小屋の中で、羊の子は青い草の中でねんねしましたよ」
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)