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にふゐん
新しい
人の
顏は六
號室では
絶えて
見ぬ。
院長アンドレイ、エヒミチは
新な
瘋癲患者はもう
疾くより
入院せしめぬから。
又誰とて
這麼瘋癲者の
室に
參觀に
來る
者も
無いから。
だが、
入院するとしても、
誰一人入院料などを
持合してゐる
筈がないので、
施療患者を
扱ふ
病院へ
入れるより
仕方がなかつた。
一
統計年度に
於て、一萬二千
人の
患者を
受けたとすれば、
即ち一萬二千
人は
欺かれたのである。
重い
患者を
病院に
入院させて、
其れを
學問の
規則に
從つて
治療する
事は
出來ぬ。