“てんぷ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天賦67.6%
貼付8.1%
天父5.4%
添附5.4%
天府2.7%
天斧2.7%
添付2.7%
纏布2.7%
貼布2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は自分の性急せっかちに比べると約五倍がたの癇癪持かんしゃくもちであった。けれども一種天賦てんぷの能力があって、時にその癇癪をたくみに殺す事ができた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
寝テイル(モシクハ寝テイルフリヲシテイル)女体ヲ自由ニ動カシテ種々ナ姿態ヲ作ッテミルヿニ愉悦ヲ覚エタカラダ。第二ノ目的ハ、コレラヲ僕ノ日記帳ニ貼付てんぷシテオクヿダ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かくのごとく我々が苦しむのは、おのれの求めてす事にあらざる以上は、何事か天意のある事ならん。天父てんぷの慈愛にって、各自の任務に忠実なるより為すべき事はない
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それで私はこの語尾のR子音しおんは、もと形容詞化のための添附てんぷであって、一語の要部はニーすなわち「根」にあるのではないかとも想像している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「おまえ様は天府てんぷの神を御信心と見えますが、左様でござりますか」
安吾史譚:05 勝夢酔 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
竹童はこの深山にみょうだなと思いながら、なにごころなくながめまわしてくると、天斧てんぷ石門せきもん蜿々えんえんとながきさく、谷には桟橋さんばし駕籠渡かごわたし、話にきいたしょく桟道さんどうそのままなところなど、すべてはこれ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これではいけないというので、新政府は、更に強硬なる第二の抗議書を送り、且つその抗議書に添えて、風間三千子が撮影した顔子狗の最期さいごを示すフィルムの一齣ひとこまを引伸し写真にして添付てんぷした。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
蛹と活動蛹の二つは昆虫の形成の途中なのだ——昆虫はひそかに纏布てんぷに包まつて、その中で、頭から足の先きまですつかり構造を変へる神秘な働きをするのだ。
吸出しこうともいうべき物か。まっ黒な練薬ねりぐすり貼布てんぷ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)