“てんてき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
点滴92.3%
點滴7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、庭樹にわきしげり、雨の点滴てんてき、花の開落などいう自然の状態さえ、平凡なる生活をして更に平凡ならしめるような気がして、身を置くに処は無いほど淋しかった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
断崖の左右にそびえて、点滴てんてきこえするところありき。雑草ざつそう高きこみちありき。松柏まつかしわのなかをところもありき。きき知らぬ鳥うたへり。褐色なるけものありて、をりをりくさむらおどり入りたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「さあ、もう時間じかんよ」と注意ちゆういしたとき、かれこの點滴てんてきおときながら、もうすこあたゝかい蒲團ふとんなかぬくもつてゐたかつた。けれども血色けつしよくくない御米およねの、甲斐々々かひ/″\しい姿すがたるやいな
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)