“したたる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
点滴33.3%
舌怠33.3%
舌蕩33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盂蘭盆うらぼんすぎのい月であつた。風はないが、白露しらつゆあしに満ちたのが、穂に似て、細流せせらぎに揺れて、しずくが、青い葉、青い茎をつたわつて、点滴したたるばかりである。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
貫一はまばたきてゐたり。宮は窮して彼に会釈さへかねつ。娘気の可羞はづかしさにかくあるとのみ思へる唯継は、ますます寄添ひつつ、舌怠したたるきまでにことばやはらげて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
徹夜よどほし三人で一斗五升飲んだといふ翌朝あくるあさでも、物言ひが舌蕩したたるく聞える許りで、挙動ものごしから歩き振りから、確然しつかりとしてゐた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)