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ちんちょうげ
ふりがな文庫
“ちんちょうげ”の漢字の書き方と例文
語句
割合
沈丁花
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沈丁花
(逆引き)
「
沈丁花
(
ちんちょうげ
)
の花の
干
(
ほ
)
したのをお風呂へ入れてあげるから入りなさい。そりゃいい
匂
(
にお
)
いで気が
散
(
さん
)
じるから。」母は話さなかったが
桃のある風景
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
庭には
沈丁花
(
ちんちょうげ
)
の
甘
(
あま
)
い
香
(
か
)
が日も夜も
溢
(
あふ
)
れる。梅は赤い
萼
(
がく
)
になって、
晩咲
(
おそざき
)
紅梅
(
こうばい
)
の蕾がふくれた。犬が
母子
(
おやこ
)
で
芝生
(
しばふ
)
にトチ
狂
(
くる
)
う。猫が小犬の様に
駈
(
か
)
け
廻
(
まわ
)
る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
木蓮
(
もくれん
)
と
薔薇
(
ばら
)
と
沈丁花
(
ちんちょうげ
)
の匂いがする」
キャラコさん:02 雪の山小屋
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
午
(
ひる
)
の前後はまた
無闇
(
むやみ
)
と
暖
(
あたたか
)
で、急に梅が咲き、
雪柳
(
ゆきやなぎ
)
が青く芽をふいた。
山茱萸
(
さんしい
)
は黄色の花ざかり。赤い
蕾
(
つぼみ
)
の
沈丁花
(
ちんちょうげ
)
も一つ白い口を
切
(
き
)
った。
春蘭
(
しゅんらん
)
、
水仙
(
すいせん
)
の蕾が出て来た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
夕方、
静
(
しずか
)
になった墓地に往って見る。
沈丁花
(
ちんちょうげ
)
、
赤椿
(
あかつばき
)
の枝が
墓前
(
ぼぜん
)
の
竹筒
(
たけつつ
)
や土に
插
(
さ
)
してある。
線香
(
せんこう
)
の
烟
(
けむり
)
が
徐
(
しず
)
かに
颺
(
あが
)
って居る。不図見ると、地蔵様の
一人
(
ひとり
)
が
紅木綿
(
べにもめん
)
の着物を
被
(
き
)
て居られる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
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