“山茱萸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまぐみ75.0%
さんしい25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて、店を並べた、山茱萸やまぐみ山葡萄やまぶどうのごときは、この老鋪しにせには余り資本がかからな過ぎて、恐らくおあしになるまいと考えたらしい。で、精一杯に売るものは。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鎮守の境内で、鬼事おにごとを為る時、重右衛門は睾丸が大いものだから、いつも十分に駆ける事が出来ず、始終中しよつちゆう鬼にばかりつて居たといふ事と、山茱萸やまぐみを採りに三峯に行つた時
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
ひるの前後はまた無闇むやみあたたかで、急に梅が咲き、雪柳ゆきやなぎが青く芽をふいた。山茱萸さんしいは黄色の花ざかり。赤いつぼみ沈丁花ちんちょうげも一つ白い口をった。春蘭しゅんらん水仙すいせんの蕾が出て来た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)