“すなやま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
砂山50.0%
沙山25.0%
砂丘18.8%
沙丘6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老人らうじんさきたつくので若者わかもの其儘そのまゝあとき、つひ老人らうじんうちつたのです、砂山すなやまえ、竹藪たけやぶあひだ薄暗うすぐらみちとほると士族屋敷しぞくやしきる、老人らうじん其屋敷そのやしきひとつはひりました。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
さながらしんとして幾千じんの淵に臨んだ気持がする。私は驚きと怖れに魂消たまげて、覚えず激烈な臭いのため顔を背けた。町や、沙山すなやまは目の下になっている。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
北海にひんする国にとりては敵国の艦隊よりも恐るべき砂丘すなやまは、戦闘艦ならずして緑の樅の林をもって、ここにみごとに撃退されたのであります。
漁師は不思議に思って、女の手にかけようとしたおのれの手を引込めた。と、女はそのまま歩きだして、沙丘すなやまにのぼりかけた。
月光の下 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
微白ほのじろく見える顔も、肩の恰好かっこうも、背たけも、歩き方も、皆懐しい女房であった。漁師は嬉しさがぞくぞくとこみあげて来た。彼は沙丘すなやまを走りおりて近づいた。
月光の下 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)