砂丘すなやま)” の例文
帰京は午後と定めて、午前の暖かく風なきを運動にと、武男は浪子と打ち連れて、別荘の裏口よりはらはら松の砂丘すなやまを過ぎ、浜にでたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
北海にひんする国にとりては敵国の艦隊よりも恐るべき砂丘すなやまは、戦闘艦ならずして緑の樅の林をもって、ここにみごとに撃退されたのであります。
しばらくのあいだわたくしまったくすべてを打忘うちわすれて、砂丘すなやまうえつくして、つくづくと見惚みとれてしまったのでございました。
北海沿岸特有の砂丘すなやまは海岸近くに喰い止められました、もみは根を地に張りて襲いくる砂塵すなほこりに対していいました
なにやら由井ゆいはまらしい景色けしきである……。』わたくしはそんなことをかんがえながら、格別かくべつけわしくもないその砂丘すなやまのぼりつめましたが、さてそこから前面ぜんめん見渡みわたしたとき
砂丘すなやまのすぐ真下ましたが、えもわれぬうつくしいひとツの入江いりえになっているのではありませぬか!