“すかんぽ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酸模42.9%
虎杖14.3%
酸摸14.3%
酢模14.3%
酸模草14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さもなければ、しゃがんで、酸模すかんぽを、また細かな砂を指の先でほじくっている。ルピック夫人の姿が見えないと思うと、もう捜すのをして、あごを前に突き出し、しゃなりしゃなりと歩き続ける。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
その草の中にスクスクと抜け出た虎杖すかんぽを取るために崖下に打ち続く裏長屋の子供らが、けわしい崖の草の中をがさがさあさっていた。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
自分も同じように振舞いたいと思って手の届くところにえている虎杖すかんぽを力充分いっぱいに抜いて、子供たちのするように青い柔かい茎をんでも見た。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
菠薐草ほうれんそう——酸摸すかんぽっていうのはわたくしのことです。
酸摸すかんぽ——うそよ、あたしが酸摸よ。
この迂愚おろかなる旅人が旅宿インを逭れて五日といふ旦暮あけくれは、これなる(かれは首から下げたズダ袋をはたくしぐさをしてみせる)山蟻、あれなる黄蜂の巣、さては天牛虫かみきり、油虫、これに酢模すかんぽ、山独活をそへ
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
まつすぎ田芹たぜり、すつとびた酸模草すかんぽの、そよともうごかないのに、溝川みぞがはおほふ、たんぽゝのはなまめのつるの、たちまち一しよに、さら/\とうごくのは、ふなどぜうには揺過ゆれすぎる、——ひる水鶏くひなとほるのであらう。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)