酸模すかんぽ)” の例文
「なんだよつて、へ、へ、へ。そこな、酸模すかんぽ蚊帳釣草かやつりさう彼方むかうに、きれいなはなが、へ、へ、はなが、うつむいて、くさつまんでなさるだ。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さもなければ、しゃがんで、酸模すかんぽを、また細かな砂を指の先でほじくっている。ルピック夫人の姿が見えないと思うと、もう捜すのをして、あごを前に突き出し、しゃなりしゃなりと歩き続ける。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
菠薐草ほうれんそう——酸模すかんぽっていうのは、あたしのことよ。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)