“じろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
77.3%
9.1%
4.5%
次郎4.5%
退4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
輕便鐵道けいべんてつだう線路せんろ蜿々うね/\とほした左右さいう田畑たはたには、ほのじろ日中ひなかかへるが、こと/\、くつ/\、と忍笑しのびわらひをするやうにいた。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「上赤坂は、金剛山のヘソじろだ。あれが陥ちては素人眼にさえもう上の千早城も長い寿命とは思えねえ! 痛えだろうな、楠木方に取っては」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と磨いていで礪ぎ出した純粋きつすゐ江戸ッ子粘り気無し、ぴんで無ければ六と出る、忿怒いかりの裏の温和やさしさも飽まで強き源太が言葉に、身じろぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
垣巡かきめぐりとう運動を説明した時に、主人の庭をめぐらしてある竹垣の事をちょっと述べたつもりであるが、この竹垣の外がすぐ隣家、即ち南隣みなみどなり次郎じろちゃんとこと思っては誤解である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは殆んど投げつけるような調子であったが、良助は別に驚きもせず、身退じろぎもしなかった。彼はただじっと田原さんの側に立ちつくした。
田原氏の犯罪 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)