“じろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
76.2%
9.5%
4.8%
次郎4.8%
退4.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すでに、盗人たちがちりぢりに、死人しびとを残して引き揚げた小路は、月に照らされて、さながら霜を置いたようにうすじろい。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「いいえ、樹の枝にぶらりぶらりと、女の乳をつるしたように——可厭いやにあだじろく、それ、おつむりそばにも。」
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「上赤坂は、金剛山のヘソじろだ。あれが陥ちては素人眼にさえもう上の千早城も長い寿命とは思えねえ! 痛えだろうな、楠木方に取っては」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、即座にきめて、白山林の南をとおり、まだ陽もたかいさるの刻(午後四時)ごろ、小牧山のつなぎじろ——小幡城おばたじょうのうちへ入った。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぴんで無ければ六と出る、忿怒いかりの裏の温和やさしさも飽まで強き源太が言葉に、身じろぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方、堪忍して下され口がきけませぬ、十兵衞には口がきけませぬ、こ、こ、此通り
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
垣巡かきめぐりとう運動を説明した時に、主人の庭をめぐらしてある竹垣の事をちょっと述べたつもりであるが、この竹垣の外がすぐ隣家、即ち南隣みなみどなり次郎じろちゃんとこと思っては誤解である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは殆んど投げつけるような調子であったが、良助は別に驚きもせず、身退じろぎもしなかった。彼はただじっと田原さんの側に立ちつくした。
田原氏の犯罪 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)