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じやうてんき
此年三の
酉まで
有りて
中一
日はつぶれしかど
前後の
上天氣に
大鳥神社の
賑ひすさまじく、
此處かこつけに
檢査塲の
門より
亂れ
入る
若人達の
勢ひとては
秋日和と
名のつく
程の
上天氣なので、
徃來を
行く
人の
下駄の
響が、
靜かな
町丈に、
朗らかに
聞えて
來る。
肱枕をして
軒から
上を
見上ると、
奇麗な
空が
一面に
蒼く
澄んでゐる。
こんな
上天気はこの
城ヶ
島にも
滅多に
無え。