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しつぼう
江戸の
民衆は、
去年の
吉原の
大火よりも、
更に
大きな
失望の
淵に
沈んだが、
中にも
手中の
珠を
奪われたような、
悲しみのどん
底に
落ち
込んだのは
秀吉は、
出かけるとき、
胸に
描いた、
桃色の
希望の
影は、どこかへ
消えて、
家へもどるときは、
失望の
底を
歩くように、
運ぶ
足が
重かったのでした。
そこでもまた同じ問いをくり返したが、やはりいい
結果は
得られなかった。でもわたしたちは
失望しないで、一人ひとりたずねながらずんずん進んだ。