“さぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サブ
語句割合
66.7%
9.5%
三婦4.8%
三郎4.8%
不楽4.8%
4.8%
悒鬱4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶山は襦袢が薄くてさぶさに耐へぬと云つて、益に繕ふことを頼んだ。又部屋の庖厨の不行届を話したので、蘭軒夫妻は下物げぶつ飯菜の幾種かをおくつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
はやかえっていらっしゃればいいに、さぶちゃんが、病気びょうきできているのになあ。」と、少年しょうねんをもんでいました。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
「親のまんそく(完全)に生みつけた此顔に」と、「まうし、三婦さぶさん」ときほつた後で反省風になるお辰——これなども幾度もくり返し乍ら——その表情、五十を過ぎて殆無欠なものになつて来た。
三郎さぶちやんだな、と多吉はすぐに悟つた。あの声は三郎に違ひない、と彼は再び頭の中で考へたが、返事はしなかつた。すると
邂逅 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
「秋萩を散り過ぎぬべみ手折り持ち見れども不楽さぶし君にしあらねば」(巻十・二二九〇)、「み冬つぎ春は来れど梅の花君にしあらねば折る人もなし」(巻十七・三九〇一)などは
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
屡々しばしば、自分で何をかいたのかあきれる有様。近頃の句一つ。自嘲じちょう。歯こぼれし口のさぶさや三ッ日月。やっぱり四五日中にそちらに行ってみたく思うが如何いかが? 不一。黒田重治。太宰治様。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
高行くはひたすら悒鬱さぶしまかがやき横たふ雲の眼をふたぎつつ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)