“さぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
67.1%
詐欺22.2%
詐偽7.6%
些技0.6%
欺僞0.6%
瑣戯0.6%
詐僞0.6%
詐譌0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
片足かたあしは、みづ落口おちくちからめて、あしのそよぐがごとく、片足かたあしさぎねむつたやうにえる。……せきかみみづ一際ひときはあをんでしづかである。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さうかと思ふと、平生は泥棒でも詐欺さぎでもしさうな奴が、碁将棋盤に向くとまるで人が変つてしまふて、君子かと思ふやうな事をやる。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
よしや幻想に欺かるゝ事ありとも、二人が間には一点の詐偽さぎなく、一粒の疑念なし、二にして一、一にして二、斯の如く相抱て水に投ず。
我は荒漠たる原野に名も知れぬ花をづるの心あれども、園芸の些技さぎにて造詣ざうけいしたる矮少わいせうなる自然の美を、左程にうれしと思ふ情なし。
秋窓雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
覺えず自分等をして、「明治は誠に無邪氣な滑稽な欺僞さぎ時代だ。」と一笑せしめた。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
しかし、要するに、あの千古の神秘は、一場の理化学的瑣戯さぎにすぎないのだよ。ところで支倉君、君は砒食人アーセニック・イーターという言葉の意味を知っているだろうね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
一ヶ所や二ヶ所なら兎も角、五ヶ所十ヶ所と天下の通用金が、大地の底から出て來るやうでは、これを簡單にペテンや詐僞さぎで片付けられなかつたのです。
私しがいつ人を詐譌さぎするようなことをいたしました。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)