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ごしゆくん
因果を
含めし
情の
詞さても
六三露顯の
曉は、
頸さし
延べて
合掌の
覺悟なりしを、
物やはらかに
若かも
御主君が、
手を
下げるぞ
六三邸を
立退いて
呉れ、
我れも
飽まで
可愛き
其方に
糸子も
間ひの
襖の
際にぴつたりと
身を
寄せつあやしのことよと
耳そばだつれば、
松野例に
似ぬ
高調子に
然らば
聞かし
參らせん
御歸邸のうへ
御主君、
殊に
緑君に
御傳へ
願ひたし、
糸子が
契約の
良人とは