“こころよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
92.7%
心快2.9%
1.5%
心好0.7%
心能0.7%
快心0.7%
愉快0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なみがうごき波が足をたたく。日光がる。この水をわたることのこころよさ。菅木すがきがいるな。いつものようにじっとひとの目を見つめている。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「それじゃ心快こころよく僕の云う事を聞いてくれてもよかろう。自分で不愉快の眼鏡を掛けて世の中を見て、見られる僕らまでを不愉快にする必要はないじゃないか」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もし孔子をして真の聖人ならしめ、万世の後を洞察するの明識あらしめなば、当時の権道をもって必ず心にこころよしとしたることはなかるべし。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
どうも並んでいる番頭の座が急に高くなって、番頭そのものが余の方に摺落ずりおちて来そうになったり、またはあべこべに、余が番頭のシャッポの上にころび落ちそうになるのは心好こころよくないものである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし大阪に行けば中津の倉屋敷で賄の代を払う事にして、れも船宿ふなやど心能こころよく承知して呉れる。悪い事だが全く贋手紙の功徳でしょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
おさえ難い不安の念につれて、幾年となく忘れられていた苦痛がた起って来た。男同志さしむかいでいれば、三吉の方でも快心こころよく話せる。そこへお雪が入って来ると、妙に彼は笑えなかった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
木枯こがらしすさまじく鐘の氷るようなって来る辛き冬をば愉快こころよいものかなんぞに心得らるれど、その茶室の床板とこいた削りにかんなぐ手の冷えわたり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)