“けっとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケットウ
語句割合
決闘46.7%
毛布13.3%
血統13.3%
決答6.7%
碣頭6.7%
血塔6.7%
蹶倒6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いよいよ犬同士の決闘けっとうです。森川君も次郎君も、口に出してはなんともいいません。しかし心の中ではおたがいに自分の犬に向かって「おし、おし」と勢いをつけています。
決闘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
福松ふくまつという店を預かっている若者が指図をして、店の飾り附をして居ると、門口へ来ました男はきたないとも穢なく無いとも、ぼろ/\とした汚れ切った毛布けっとうを巻き附けて、紋羽もんぱの綿頭巾を被って
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
モニカは誇りの高い気質らしく、サンパンで送られてくる途中で、われわれ姉弟も癩者の血統けっとうだが、どうして二人だけを特別に扱うのかと、お舟手役人に抗議こうぎしたということだった。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
またその反対はんたいの例をしるせば、生麦事件なまむぎじけんにつき英人の挙動きょどう如何いかんというに、損害要求そんがいようきゅうのためとて軍艦を品川に乗入のりいれ、時間をかぎりて幕府に決答けっとううながしたるその時の意気込いきごみは非常ひじょうのものにして
季子は剣を墓にかけて、故人の意にむくいたと云うから、余もまた「猫」を碣頭けっとうに献じて、往日の気の毒を五年後の今日に晴そうと思う。
幾多いくたの罪人を呑み、幾多の護送船を吐き出した逆賊門はむかしの名残なごりにそのすそを洗う笹波ささなみの音を聞く便たよりを失った。ただ向う側に存する血塔けっとうの壁上におおいなる鉄環てっかんがっているのみだ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あやまちて蹶倒けっとうし、堤脇壇上の杭頭に触れ、いたく前額を打撲しきずつき、なお半身頭部の方を水面に没して絶倒したりと。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)