“けうと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケウト
語句割合
気疎61.5%
氣疎15.4%
京都7.7%
不気味3.8%
気厭3.8%
気鬱3.8%
銷沈3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どうだか解りゃしない。行って見ないかと言う人があるの。」お庄は外の方を見ていながら、気疎けうといような返辞をした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
勝は外を通つてる人の聲を聞いても時々氣疎けうといことがありますぞな。ようあんな下卑たことを大きな聲で喋舌しやべつて、げら/″\笑つて居られると愛相あいそが盡きてしまふ。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
ぎに持統ぢとう文武もんぶ兩帝りやうてい藤原宮ふじはらぐうみやこしたまひ、元明天皇げんめうてんのうから光仁天皇くわうにんてんのうまで七だい奈良ならみやこしたまひ、桓武天皇以來かんむてんのういらい孝明天皇かうめいてんのうまで七十一だい京都けうとみやこしたまひたるにて、漸次ぜんじ帝都ていと恒久的こうきうてきとなり
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
手の骨の細く不気味けうとき蝙蝠はひねこび顏に何をたくらむ
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
「いや、ご辺のおさしずではない。なんのなんの。……しかし王倫がそこまで吾々を気厭けうとくきらッているのだったら、一同は山寨さんさいの和を破らぬため、即座に退散してもよろしいが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『ゆるせ。旅の間が、この久右衛門の実は極楽、山科の家へ帰れば、女房子の気鬱けうとい顔、借金取のうるさい訪れ、やれ何だのかだのと、伸々のびのびと、骨伸ばしもならぬのじゃ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
倦怠けだるいような、銷沈けうといような、頭の血がすっと下ったという感じで、まるで夢見るような気持で、彼は手に持った二つの名を、ぼんやりと見詰めているのだ。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)