氣疎けうと)” の例文
新字:気疎
で何事に依らず氣疎けうとくなツて、頭髪かみも埃にまみれたまゝにそゝけ立ツて、一段とやつれひどく見える。そしてしきりと故郷を戀しがツてゐる。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
勝は外を通つてる人の聲を聞いても時々氣疎けうといことがありますぞな。ようあんな下卑たことを大きな聲で喋舌しやべつて、げら/″\笑つて居られると愛相あいそが盡きてしまふ。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
あな、氣疎けうとしや、いきほひはすべてえけり
あはれ今 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
氣疎けうとげにはためく羽音はおとをりをり
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)