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きやくぶん
私が
手をついて
畏まると、
先生にはお
客分で
仔細ないのに、
宙外さんも
煙に
卷かれて、
肩を
四角に
坐り
直つて、
酒のいきを、はあはあと、
專らピンと
撥ねた
髯を
揉んだ。
厭ひの
聟入の
祝言も
表向にせず
客分に
貰ひ
請たるが
素より吝嗇の五兵衞なれば養父子の
情愛至て
薄く髮も丁稚小僧同樣に一ヶ月六十四文にて
留置湯も
洗湯へは容易に出さず内へ一日
置て立る程なれば一事が萬事にても
辛抱が出來兼る故千太郎は如何はせんと思案の體を
といつたわけで……さしあたり、たぬきの
釣だしに
間に
合はず、とすると、こゝに
當朝日新聞のお
客分、
郷土學の
總本山、
内々ばけものの
監査取しまり、
柳田さん
直傳の
手段がある。