“宙外”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちうぐわい57.1%
ちゅうがい42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
随筆ずゐひつはうは、奥州おうしう会津あひづ諏訪越中すはゑつちう大力だいりきひとありて、これは宙外ちうぐわいさんの猪苗代ゐなはしろから、山道やまみちだから面白おもしろい。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしをついてかしこまると、先生せんせいにはお客分きやくぶん仔細しさいないのに、宙外ちうぐわいさんもけむかれて、かた四角しかくすわなほつて、さけのいきを、はあはあと、もつぱらピンとねたひげんだ。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小説家後藤宙外ちゅうがい氏が鎌倉に住んでいたころのことであると云うから、明治三十年前後のことであろう、その時鎌倉の雪の下、つまり八幡宮はちまんぐうの前に饅頭屋まんじゅうやがあって
二通の書翰 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
船は早や港を出るよと思えど窓外をのぞく元気もなし。『新小説』取り出でて読む。宙外ちゅうがいの「血桜」二、三頁読みかくれば船底にすさまじき物音して船体にわかに傾けり。皆々思わず起き上がる。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)