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きやくさま
その
玉のように、
輝やいていらつしやる
美しいお
客樣を、どうぞ
内らへ、と
御案内申し
上げてくれ。
菊の
井のお
力は
行ぬけの
締りなしだ、
苦勞といふ
事はしるまいと
言ふお
客樣もござります、ほんに
因果とでもいふものか
私が
身位かなしい
者はあるまいと
思ひますとて
潜然とするに
このホテルは 地球からのお
客様を
迎へるために、わざわざつくつたのです
いゝえ、さうしてあけて
置かないと、お
客様が
通つても
橋銭を
置いて
行つてくれません。づるいからね、
引籠つて
誰も
見て
居ないと、そゝくさ
通抜けてしまひますもの。