“わるあがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪足掻28.6%
悪踠28.6%
悪戯14.3%
悪腕14.3%
惡踠14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
悪足掻わるあがきもまた一段で、襦袢じゅばんがシャツになれば唐人髷とうじんわげも束髪に化け、ハンケチで咽喉のどめ、鬱陶うっとうしいをこらえて眼鏡を掛け、ひとりよがりの人笑わせ、天晴あっぱれ一個のキャッキャとなり済ました。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
死地に引かれて行く種牛はむし冷静おちつき澄ましたもので、他の二頭のやうに悪踠わるあがきるでも無く、悲しい鳴声をらすでも無く、僅かに白い鼻息を見せて、悠々いう/\と獣医の前へ進んだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「玩具の刀を偉そうに持って、縹緻きりょうの悪い卑しい家の子供が、こんな夜中に悪戯わるあがぎをしている」と。しかし本人の金兵衛にとっては悪戯わるあがきどころの騒ぎではなかった。命がけの真剣な働きなのであった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
失望しつはう煩悶はんもんとがごツちやになツてへず胸頭むなさき押掛おしかける………其の苦惱くなう、其のうらみ、誰にうつたへやうと思ツても訴へる對手あひてがない。喧嘩けんくわは、ひとりだ。悪腕わるあがき
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
としたら、貴方あなたが、ちからを似て自分を壓しやうといふことは、殆ど無用むよう惡踠わるあがきと云はんければならぬ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)