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領首
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えりくび
ふりがな文庫
“
領首
(
えりくび
)” の例文
その
隙
(
ひま
)
に
随
(
したが
)
ひたりし翁は、これも傘投捨てて追ひすがり、老いても力や衰へざりけむ、水を
蹴
(
けり
)
て
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、王の
領首
(
えりくび
)
むづと握りて引戻さむとす。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そう云いながら見ると、新九郎の額には大粒の汗がふき出して、たらたらと
領首
(
えりくび
)
の方へ流れている。
蕗問答
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
髪の毛が伸び過ぎて
領首
(
えりくび
)
がむさくなっているのが手拭の下から見えて、そこへ日がじりじり当っているので、細い首筋の赤黒いところに汗が
沸
(
に
)
えてでもいるように汚らしく少し光っていた。
蘆声
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
とちと粘って
訛
(
なまり
)
のある、ギリギリと勘走った高い声で、
亀裂
(
ひび
)
を
入
(
い
)
らせるように霧の中をちょこちょこ走りで、玩弄物屋の
婦
(
おんな
)
の
背後
(
うしろ
)
へ、ぬっと、鼠の
中折
(
なかおれ
)
を
目深
(
まぶか
)
に、
領首
(
えりくび
)
を
覗
(
のぞ
)
いて、
橙色
(
だいだいいろ
)
の背広を着
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いきなり
飛
(
とび
)
かゝって、娘の上に乗し掛っている奴の
褌
(
ふんどし
)
の結び目と
領首
(
えりくび
)
を
取捕
(
とッつか
)
まえて
後
(
うしろ
)
の方へ
投
(
なげ
)
ると、松の
樹
(
き
)
へ
打附
(
ぶッつ
)
けられ、
脊筋
(
せすじ
)
が痛いからくの字なりになって尻餅を
搗
(
つ
)
き、腰を
撫
(
さす
)
って居りまする。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
領
常用漢字
小5
部首:⾴
14画
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
“領”で始まる語句
領
領袖
領地
領分
領巾
領主
領土
領域
領伏
領家