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頑
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かた
ふりがな文庫
“
頑
(
かた
)” の例文
妻を相手にこぼしていたのとはうって変って、この
頑
(
かた
)
くなな隣人の心を柔げる興味のために、自分の心持をすっかり取かえてしまった。
遺産
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
ひがんだ、いぢけた、
頑
(
かた
)
くなな私も、真裸になつて彼等の胸に飛び込んで行くことが出来た。そして、彼等の温い
情
(
なさけ
)
に浸つた。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
ドストエフスキーは牢獄で
頑
(
かた
)
くなな野蛮な人々から排斥された時に、
軽蔑
(
けいべつ
)
と白眼とをもって孤立せずに、それを心から悲しきことに思いましたのでしたね。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
柳河のしをらしい藝妓や舞子が
頑
(
かた
)
くななな主人の心まで浮々するやうに三味線を彈き、太皷を
敲
(
たた
)
いた。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
眉をしかめたり、口をすぼめたりして、これは合図をせずにはいられない場合であった。家族も来ているのだ。手をひろげている邪気のない子供らには、
頑
(
かた
)
くなな顔も見せられなかった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
▼ もっと見る
駄菓子と荒物と
草鞋
(
わらぢ
)
の中に、縛られたまゝ
頑
(
かた
)
くなにうなだれてゐる伊三郎の樣子を見ると、お絹は
先刻
(
さつき
)
から、こみ上げる激情に唯もうおろ/\するばかりでしたが、錢形平次の問ひを受けると
銭形平次捕物控:269 小判の瓶
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
だが、彼女はそれっきり
頑
(
かた
)
くなに黙りこんだ。私も仕方なく黙っていた。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
代々
頑
(
かた
)
わ者と生まれて乞食す、山中の猿とはこの者と、六月二十六日
上洛
(
じょうらく
)
取り紛れ半ば、かの者の事思い出で、
木綿
(
もめん
)
二十反手ずから取り出し猿に下され、この半分にて処の者隣家に小屋をさし
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「そんなに、
頑
(
かた
)
くるしくしないが良い、お前とは天縁がある」
賈后と小吏
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
(直き時計はさま
頑
(
かた
)
く、
憎
(
ぞう
)
に鍛へし
瞳
(
め
)
は強し)
文語詩稿 一百篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
頑
(
かた
)
くなのひとゆゑに
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“頑”の意味
《名詞・形容動詞》
(かたくな)頭が固く、他人の考えを拒む様子。
《形容動詞》
(ガン) (「頑として」の形で)人の意見や助言などを拒むさま。
(出典:Wiktionary)
頑
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
“頑”を含む語句
頑固
頑丈
頑童
頑強
頑愚
頑是
頑張
頑癬
頑冥
頑健
頑迷
頑陋
頑固爺
頑固者
頑冥不霊
頑然
頑民
頑執
昏庸頑夫
頑固親爺
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