-
トップ
>
-
雅人
>
-
がじん
高低のある広い地は一面に雑草を以て
蔽われていて、春は
摘草に
児女の自由に遊ぶに適し、秋は
雅人の
擅に散歩するに
任す。
文墨の
雅人も多しときゝしが、
旅中年の
凶するに
遭、
皈家を
急しゆゑ剌
を入れざりしは今に
遺憾とす。
けれど、その水にも、詩を
詠む人を乗せた一艘の舟もないし、杖をひいて逍遥する
雅人の影もなかった。
文墨の
雅人も多しときゝしが、
旅中年の
凶するに
遭、
皈家を
急しゆゑ剌
を入れざりしは今に
遺憾とす。
そこは
東叡山の北裏にあたる根岸村——土地に住む
雅人が呼んで
曙の里となす閑静な所でした。
雅人の
住居でもありそうな
茅葺の家、
筧の水が
庭さきにせせらぐ。ここは
甲山の
奥なので、
晩春の花
盛夏の花、いちじにあたりをいろどって、
拭きこまれた竹の
縁、
塵もとめずにしずかである。