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摘草
そして
摘草ほど
子供にとられたと
言ふのを、
何だか
壇の
浦のつまり/\で、
平家の
公達が
組伏せられ
刺殺されるのを
聞くやうで
可哀であつた。
高低のある広い地は一面に雑草を以て
蔽われていて、春は
摘草に
児女の自由に遊ぶに適し、秋は
雅人の
擅に散歩するに
任す。
午食前に、夫妻鶴子ピンを連れて田圃に
摘草に出た。田の
畔の猫柳が
絹毛の
被を脱いで
黄ろい花になった。
路傍の
草木瓜の
蕾が
朱にふくれた。