おと)” の例文
新字:
つみおとし入んと計りくらき夜に昌次郎と兩人ふたりにて男女をころし悴娘の着類をきせ兩人の首をきつて川へ流せしおもむき最早兩人より白状はくじやうに及びしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「でも、私は、間違つて罪におとされたんですもの。先生、あなたも、他の人たちも、みんな、今は私を惡者だと思つてゐらつしやるわ。」
こんな娘を、こんな境遇におとし込んだ、貧苦か逆境か、兎も角容易ならぬ物の間違ひに、八五郎はフト暗い氣持になります。
あはよくば孫八を罪におとす氣で紙入なんか庭へ捨てて置いたんだが、それがいけなければ、時計を搜し出すのを手柄に
つみおとさんと計りし事かゞみかけて寫が如し重々不屆の次第明白めいはくに申立ろと大音だいおんに云るゝを憑司はおそれず傳吉が申するのみを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私の父も兄のロウランドも、このことはすつかり知つてゐたのです。けれども二人は三萬ポンドに目がくれて、一緒になつて、私をおとれたのです。
義兄の甚五兵衞を無慘むざんに殺して、その罪を甥の彦太郎になすりつけ、今度は專三郎を殺して、お筆を罪におとさうとした。
其方儀おも役儀やくぎつとめながら賄賂まいないとりよこしまさばきをなし不吟味ふぎんみの上傳吉を無體に拷問がうもんに掛無實の罪におとし役儀をうしなでう不屆に付繩附なはつきまゝ主人遠江守へ下さるあひだ家法かはふに行ひ候やう留守居へ申渡す
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「お前は伊勢屋を賀奈女殺しの罪におとしたら死んだ娘のお今が歎くだらうと氣が付かなかつたのか。——お前の娘乍ら、伊勢屋の女房は貞女だつた」
お富の辛辣しんらつな舌は、斯うして内儀のお常と妹娘のお糸を、疑惑の渦の中におとし込んで行くのです。
「近頃御府内を荒し廻つて居る泥棒の木枯傳次を、うまい具合にわなおとして、三度までも向柳原の袋路地に追ひ込んだが、三度共路地の中で消えてなくなつたといふんだ」
「家の中に居る伜に疑ひをきせ度くなかつたのと、一つは宗次郎を罪におとさうとしたのだ」
「石田樣、驚いてはいけません、貴方樣を罪におとす爲でした」
一緒に人殺しの罪におとさうとしたのだ