陝西せんせい)” の例文
後又、北はさいを出でゝ元の遺族を破り、南は雲南うんなんを征して蛮を平らげ、あるい陝西せんせいに、或はしょくに、旗幟きしの向う所、つねに功を成す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、帷幕いばくへよびつけ、汝は一軍を引率して、剣閣けんかく陝西せんせい甘粛かんしゅくの省界)の道なき山に道を作れと命じ、悲調な語気で
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また『地理志』、陝西せんせい慶陽府に狼乳溝あり、周の先祖后稷こうしょくここに棄てられたを、狼が乳育したという。
潼関から上流の三千余キロというものは、河南、山西、陝西せんせい甘粛かんしゅくの黄土層を流れてくる。
陝西せんせいのある村に老女が住んでいた。そこへ道士どうしのような人が来て、毎日かならず食を乞うと、老女もかならずこころよくあたえていた。すると、ある日のこと、かの道士が突然にたずねた。
葭萌関かぼうかん四川しせん陝西せんせいの境にあって、ここは今、漢中の張魯軍と、蜀に代って蜀を守る玄徳の軍とが、対峙たいじしていた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
景隆は長身にして眉目疎秀びもくそしゅう雍容都雅ようようとが顧盻偉然こべんいぜん卒爾そつじに之を望めば大人物の如くなりしかば、しばしばでゝ軍を湖広ここう陝西せんせい河南かなんに練り、左軍都督府事さぐんととくふじとなりたるほかには、すところも無く
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
陝西せんせい竜泉、相伝う毎春夜牝馬を放ち、この泉水を飲ましめ自ずから能く懐孕かいようす、駒生まれて毛なく、起つ能わず、氈を以てこれをつつめば数日内に毛生ず、三歳に至らざるに、大宛馬だいえんばとほぼ同じ〉。
葭萌関は四川しせん陝西せんせいの省境にあたる嶮要けんようで、もしこれへ玄徳の援軍が入ったら、いよいよ破ることは難しいと察していたので、漢中軍をひきいた馬超は
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陝西せんせいの北部といえば、まだ未開の苗族びょうぞくさえ住んでいる。人文に遠い僻地へきちであることはいうまでもない。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西涼州せいりょうしゅう甘粛省かんしゅくしょう陝西せんせい奥地一帯)の太守馬騰ばとうをお召しになり、彼の擁している匈奴きょうどの猛兵や、今日まで無傷に持たれている軍需資源をもって、玄徳を討たせるのです。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこへ、陝西せんせい地方から張済ちょうさいと称する者が、大軍を率いて仲裁に馳け上り、和睦を押しつけた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ご覧なさい、第六軍の将たる韓暹かんせんは、以前、陝西せんせい山寨さんさいにいた追剥おいはぎの頭目ではありませんか。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よろしく集結を固め、その上に、陝西せんせいの地方民をも糾合きゅうごうしして、長安へ殺到すべしである。——うまくゆけば、董卓の仇を報じて、朝廷をわれらの手に奉じ、失敗したらその時逃げても遅くない
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて長安(陝西せんせい省・西安)の都へその報は旋風のように聞えてきた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武功は今の陝西せんせい省武功に属する地方である。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
延安えんあんノ府(陝西せんせい省)へまいりましょう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)