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鋸屑
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おがくづ
ふりがな文庫
“
鋸屑
(
おがくづ
)” の例文
すると、どういふものか出来たのは
鋸屑
(
おがくづ
)
のやうなカラばかりで、肝腎の豆腐は少しも見られなかつたといふ事を話した。そして気遣ふやうに
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
製板所の構内だといふことはもくもくした新らしい
鋸屑
(
おがくづ
)
が敷かれ、
鋸
(
のこぎり
)
の音が気まぐれにそこを飛んでゐたのでわかりました。鋸屑には日が照って
恰度
(
ちゃうど
)
砂のやうでした。
イギリス海岸
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
小屋
(
こや
)
の
中
(
うち
)
には
單
(
たゞ
)
こればかりでなく、
兩傍
(
りやうわき
)
に
堆
(
うづたか
)
く
偉大
(
ゐだい
)
な
材木
(
ざいもく
)
を
積
(
つ
)
んであるが、
其
(
そ
)
の
嵩
(
かさ
)
は
與吉
(
よきち
)
の
丈
(
たけ
)
より
高
(
たか
)
いので、
纔
(
わづか
)
に
鋸屑
(
おがくづ
)
の
降積
(
ふりつも
)
つた
上
(
うへ
)
に、
小
(
ちひ
)
さな
身體
(
からだ
)
一
(
ひと
)
ツ
入
(
い
)
れるより
他
(
ほか
)
に
餘地
(
よち
)
はない。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
材
(
き
)
を
釿
(
はつ
)
る
斧
(
よき
)
の音、板削る鉋の音、孔を
鑿
(
ほ
)
るやら釘打つやら丁〻かち/\響忙しく、
木片
(
こつぱ
)
は飛んで疾風に木の葉の飜へるが如く、
鋸屑
(
おがくづ
)
舞つて晴天に雪の降る感応寺境内普請場の
景況
(
ありさま
)
賑やかに
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
二人は一緒になつて、そこらの木を
伐
(
か
)
り倒して、それを
薪
(
たきぎ
)
に
挽
(
ひ
)
いた。自動車王は少し挽き疲れたので、あたりの切株に腰を下した。そして
掌面
(
てのひら
)
にへばりついた
鋸屑
(
おがくづ
)
の儘で、額の汗を押し
拭
(
ぬぐ
)
つた。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“鋸屑”の意味
《名詞》
鋸で製材する際に出る木材の屑。おがくず。のこぎりくず。
言葉がよどみなくすらすら出るさま。
(出典:Wiktionary)
鋸
漢検準1級
部首:⾦
16画
屑
漢検準1級
部首:⼫
10画
“鋸屑”で始まる語句
鋸屑譚