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野猪
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いのしし
ふりがな文庫
“
野猪
(
いのしし
)” の例文
額際
(
ひたいぎわ
)
から
顱頂
(
ろちょう
)
へ掛けて、少し長めに刈った髪を真っ直に
背後
(
うしろ
)
へ向けて
掻
(
か
)
き上げたのが、日本画にかく
野猪
(
いのしし
)
の毛のように逆立っている。
かのように
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そういうカルタ遊びには兵士は
切札
(
きりふだ
)
なのである。その上、
野猪
(
いのしし
)
をやっつけるには猟人の知力と猟犬の力とを要するのが原則である。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
この仁田四郎忠常に退治された富士の裾野の
野猪
(
いのしし
)
のような男が、案外正直者で、名記者千種十次郎の崇拝者でもあったのです。
笑う悪魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
定基は三河の守である、式には勿論あずかったのである。ただ其の生贄を
献
(
ささ
)
げるというのは、
野猪
(
いのしし
)
を生けながら神前に引据えて、男共が情も無くおろしたのであった。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これから
貴女
(
あなた
)
がたは私をお母さんと思わなければなるまい、といったとか、自信も勇気も、過ぎると
野猪
(
いのしし
)
のむこうみずになるが、彼女が脱線したのには一本気な無邪気さもある。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
インドの虎は専ら牛鹿
野猪
(
いのしし
)
孔雀
(
くじゃく
)
を食いまた蛙や他の小猛獣をも食い
往々
(
まま
)
人を
啖
(
く
)
う。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
何事かと側に寄って見ると、
野猪
(
いのしし
)
が出て畑を荒らしたついでに、荒地まで掘散らして行ったので、そこから女の死骸が出掛かっているというのであった。純之進は胸を
轟
(
とどろ
)
かして、それを
覗
(
のぞ
)
き見て。
丹那山の怪
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
切り取った邪神の手は毛の荒い
野猪
(
いのしし
)
の腕であった。
殺神記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鹿に
氈鹿
(
かもしか
)
、兎に
野猪
(
いのしし
)
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
旨
(
うま
)
く味わうが為に
雉子
(
きじ
)
の一羽や二羽の
生
(
いけ
)
づくりが何であろう。風の神にささげる
野猪
(
いのしし
)
の一匹や二匹の
生贄
(
いけにえ
)
が何であろう。
易牙
(
えきが
)
は
吾
(
わ
)
が子を
炙
(
あぶ
)
り物にして君にささげたという。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
鵜
(
う
)
の目
鷹
(
たか
)
の目油断なく必死となりてみずから励み、今しも一人の
若佼
(
わかもの
)
に彫物の画を描きやらんと余念もなしにいしところへ、
野猪
(
いのしし
)
よりもなお疾く
塵土
(
ほこり
)
を蹴立てて飛び来し清吉。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
猪
漢検準1級
部首:⽝
11画
“野猪”で始まる語句
野猪林
野猪狩
野猪的